若さを保つための方法

生活習慣

生活習慣アンチエイジングは健康と大きく関わっているため、カロリーを上手に制限するカロリーリストリクションを含むバランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠は欠かせません。
他に、咀嚼力や唾液力を保つこと、そしてストレスをできるだけなくして機嫌良く、ポジティブに暮らすことが重要になってきます。
また、「これをしなければ」とこだわらず、無理のない範囲を心がけることもアンチエイジングのためには大切なポイントです。

食事

食事アンチエイジングのためには、糖化や酸化(サビ)を防ぎ、タンパク質をしっかり摂ることが重要です。また、油は抜くのではなく良質の物をしっかり摂取してください。

糖化を防ぐためのインスリンコントロール

インスリンは血糖値を下げてくれますが、脂肪をため込む肥満ホルモンでもあるため、血糖値を急激に上げないようにすることでインスリンの過剰な分泌を抑えることが重要です。
血糖値が急激に上がらないメニューや食事の仕方を守ることで、体の糖化を防ぎ、若々しさを保つことができます。カロリーは同じでも血糖値を急激に上げてしまうものとゆっくり上げるものがありますし、食べる順序を変えることで血糖値はコントロールできます。グリセミックインデックス(GI)の低い食品を積極的に摂り、野菜・肉類・炭水化物の順番で食べていくことを心がけましょう。なお、空腹時の甘いものは絶対に避けてください。

抗酸化作用がある食品で酸化(サビ)防止

老化の原因である活性酸素やフリーラジカルを取り除く抗酸化作用のある食品を積極的に摂りましょう。βカロテン、リコピン、ルテイン、カロテノイド、アントシアニン、ポリフェノールなどフィトケミカル(植物化学物質)には抗酸化作用があることがわかっています。カラフルな野菜に多く、ニンジン・トマト・ブロッコリー、ブルーベリー、リンゴ、そして緑茶などが代表的なものです。また、赤い色素を持っている魚介類にはアスタキサンチンが豊富に含まれているため、鮭、海老などはおすすめできます。
また、活性酸素やフリーラジカルを多く含んだ加工食品、水銀など有害なミネラルを蓄積している可能性が高い大型魚をできるだけ控えることも重要です。

タンパク質をしっかり摂る

タンパク質は体を維持するために不可欠であり、筋肉や内臓だけでなくホルモンや酵素、免疫機能にも必要です。また、コラーゲン生成もタンパク質がなければできません。若々しさを保つ上で重要な成長ホルモンも良質なタンパク質をたっぷり摂ることで分泌されています。
大豆や魚で必要なタンパク質を摂取するのは困難です。効果的なアンチエイジングのためには肉類の摂取が必要です。豚肉には牛肉の10倍のビタミンB1が含まれており、ラムは体内の脂肪を燃焼させるL-カルニチンが豊富です。また、鶏肉に多いカルノシンは疲労回復効果や抗酸化作用があります。こうした肉類を適切な量摂取することが若々しさや元気につながっています。

質の良い油で悪玉コレステロールを減らし、血管を若々しく

魚油に含まれる不飽和脂肪酸のEPAやDHAは、悪玉コレステロールを減らす働きを持っています。また、DHAは脳の働きを活性化するため、認知症予防にも効果があると指摘されています。
善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らすオリーブオイルも積極的に摂りたい油です。オリーブオイルの消費量が多いと、心臓病や脳卒中の発生率を下げることもわかってきています。
できるだけ控えたい油は、ショートニングやマーガリンなどです。こうした油には悪玉コレステロールを増やして動脈硬化を進行させるトランス脂肪酸が含まれており、発がん性があるという報告もされています。

運動

運動運動というと肥満の解消や防止、筋肉や骨の強化といった効果が一般的ですが、アンチエイジングから考えた場合、運動が動脈硬化を防ぐインスリンやアディポネクチンの働きを高める効果は見逃せません。他にも、運動は長寿に関係する成長ホルモンやDHEAなどのホルモン分泌量を増やしますし、免疫力を高め、がんリスクを減少させ、脳の働きを活性化させるといった効果も見込めます。さらに、運動には長寿遺伝子であるサーチュインをONに切り替える働きがあることもわかってきています。
有酸素運動と筋力トレーニング、ストレッチという運動を上手に組み合わせて、日常生活に取り入れると効果的です。1駅分歩くといった日常の活動量を増やすことで有酸素運動の運動量をある程度確保できますし、それに軽いストレッチや筋力トレーニングを追加することで無理なく続けていくことができます。

有酸素運動

細胞に十分な酸素を送る呼吸をしながら行う軽い運動です。少し急ぎ足で散歩するだけでも大丈夫です。筋肉に大きな負担をかけないように行うことでダメージを抑えることができるため、長時間の運動が可能です。
酸素を取り込みながら運動することで、酸素をエネルギーに替えるミトコンドリアの老化を防止します。また酸素の最大摂取量が増えるため、心肺機能の強化にもつながります。血圧の安定や脂肪の燃焼、ストレスの解消にもよい影響を与えますし、質の高い睡眠にも役立ちます。
過度な運動を行うと活性酸素やフリーラジカルを増加させてしまうため、あくまでも軽く、適度な運動であることが重要です。目安としては、少し汗ばんできて、心臓がドキドキする程度です。1分間の脈拍が110~120を越えないようにしながら行ってください。
当院で指導を行う場合には、お体の状態に合わせてきめ細かくプログラムを組んでいきますので、無理のない範囲で最適な運動量を確保することができます。

筋力トレーニング

筋肉に負荷をかけて筋肉を鍛える運動です。筋肉は何歳になっても増やすことができますし、筋肉量が増えることで安静時の消費カロリーである基礎代謝量が増えて、太りにくく痩せやすい体になっていきます。筋力は正しい姿勢の保持にも重要ですから、体のバランスも整ってきて美しい姿勢を無理なく保つことができるようになります。
筋力トレーニングでは細胞のグルコース取り込みが促進するため代謝が改善します。また、疲労物質である乳酸がたまることで成長ホルモンの分泌を促します。成長ホルモンはアンチエイジングには欠かせないもので、脂肪の減少、筋肉増加、骨の強化といった効果が期待でき、肌がきれいになる若返りにも影響を及ぼします。
当院ではアンチエイジングに特に効果が高い太ももの筋力トレーニングを中心に、ご自宅でできるプログラムを組んでいます。ジムなどに通う必要がないため、気軽に続けることができます。
筋力トレーニングは反動をつけないこと、息を止めずにゆっくり行うことなど、正しいやり方で行わないと効果が見込めないため、そうしたご指導もしっかり行っています。スロートレーニングなど、軽い負荷でも十分効果を得られる運動がありますので、ご相談ください。
なお、有酸素運動と組み合わせる場合、まず筋力トレーニングを行ってから有酸素運動を行うと脂肪酸が燃焼するためより効果的です。

ストレッチ

筋肉や靱帯、腱などを引き伸ばす運動で、ゆっくり行う静的ストレッチとさまざまな方向に動かす動的ストレッチがあります。筋肉を柔軟にして関節の可動域を広げてくれる効果があり、血流が良くなるので代謝が上がり、動脈硬化の予防、冷えやこりの解消、疲労回復などに役立ちます。
運動の前や後、デスクワークなどの合間、眠る前など、それぞれのタイミングに適したメニューがありますので、ご相談ください。

ダイエット

ダイエット理想的なダイエットには、簡単で無理なく続けられ、リバウンドが起こりにくく、必要な栄養をしっかり摂取できて、安全で健康増進や健康長寿につながり、効果がはっきりわかることが求められます。そして、肥満を防ぎアンチエイジングをめざすダイエットには、インスリンの過剰分泌を防ぐことがキーポイントになります。インスリンの過剰な分泌は、糖尿病やメタボリックシンドローム、動脈硬化の原因としてよく知られていますが、肥満の原因にもなるからです。
太る原因を見極め、それに合わせた効果的なダイエット方法を選んで、状態に合わせてプログラムを変化させていくことで、理想的なダイエットが実現できます。

ケトン体回路が重要です

太るのは、皮下脂肪や内臓脂肪といった脂肪の体積が増えることです。体に必要なエネルギーは糖質・脂質・タンパク質から摂取しており、その大半を占めるのは糖質が分解されたブドウ糖です。エネルギーとして利用されない余分なブドウ糖はインスリンによって中性脂肪になり、体内の脂肪細胞に蓄積されてしまいます。インスリンは急激に上がった血糖値を下げますが、脂肪をため込む原因にもなっているのです。インスリンの過剰な分泌を避けるために、血糖値の急激な上昇を避ける食材や食べ方を心がけ、糖質を摂りすぎないことがダイエットの鉄則です。
また、体に必要なエネルギーは、肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲン分解でまず作られ、次に筋肉のタンパク質に含まれるアミノ酸をもとにした糖新生で作られた後、最後に脂肪細胞にある脂肪酸を分解してケトン体を産生するケトン体回路で作られます。蓄積された脂肪は飢餓状態に備えるためのものですから、容易に使われることがないのです。
痩せるためには食事から摂取したエネルギーを消費し、肝臓や筋肉のグリコーゲン分解や糖新生を使い切ることがまず大前提になります。

ケトジェニックダイエット

脂肪酸が分解されてできるケトン体をエネルギーとして利用する体質を目指すダイエットです。糖質制限をより安全に進化させた手法で、1食20g以下という厳重な糖質制限を1週間前後行って尿中にケトン体が出現するまで続け、ケトン体が持続して認められる状態になったら1食40g以下の糖質制限を行っていきます。実際には、糖質制限だけでなく、タンパク質や良質な油脂、カラフルな野菜、低GI食品、発酵食品をたっぷり摂取して、食事の際にはよく噛むことなども必要です。また、避けるべき食品もあります。ただしカロリー計算は必要なく、糖質以外はかなり自由に摂取できるため、気軽にはじめて続けることができます。ただし、医学的知識がない人が厳重な糖質制限を行うことは健康に大きな悪影響を与える可能性が高いため、必ず専門医の指導の下で行ってください。運動しなくてもある程度コンスタントに体重を減らすことができますし、食後高血糖や機能性低血糖を起こすこともなく、インスリン過剰による疾患の予防にもつながります。ただし、長期的な健康に関する報告はまだ少なく、今後の研究発表が待たれています。

オリーブオイルと海の幸で健康的なダイエット

地中海沿岸の食事が理想的なダイエットメニューとして紹介されることが増えています。血糖が急上昇しにくい低GI食であり、食物繊維や抗酸化物質が豊富で、健康に良い油脂を使うことが大きな特徴です。メニューは、穀物、芋、野菜、果物、豆やナッツ、オリーブオイル、ナチュラルチーズやヨーグルトをバランス良く積極的に摂取し、魚や卵、鶏肉などは控えめに摂ることを基本にしています。
地中海沿岸の食事で多用されるオリーブオイルは77%が一価不飽和脂肪酸のオレイン酸でできており、同じく登場回数が多い魚にはω3系多価不飽和脂肪酸であるEPAとDHAが含まれています。善玉コレステロールを減らさずに悪玉コレステロールを下げる効果や多くの抗酸化物質を含むオリーブオイルはダイエットにぴったりの良質な油です。魚油に含まれるω3系脂肪酸は、血液のサラサラ効果、アレルギー抑制、認知機能改善などの効果が報告されているため、アンチエイジングや健康保持に効果的です。

アンチエイジングダイエット

当院では、アンチエイジングに効果的で無理なく続けられるオリジナルのダイエット指導を行っています。糖質に依存しない体質を作るために上記のケトジェニック食を取り入れ、セミケトジェニック食に移行した後にゆるやかな糖質制限を続けることで確実に体重を落としながら健康を保ち、リバウンドの可能性を抑えます。ゆるやかな糖質制限には地中海沿岸料理を参考にしたダイエットメニューも有効です。
また、メニューだけでなく、脂質、糖質、タンパク質の摂り方、食事の時間や食べる順番、運動などについても適切なアドバイスをその都度さしあげています。

キレーション療法

通常であれば、体内に取り込まれた有害物質は尿や汗という形で体外に排泄されます。食生活や生活する場所などによってその有害物質の内容や量には個人差がありますが、現在は環境汚染や食品汚染が進んでおり、体内に多くの有害物質が蓄積されています。こうした有害物質の蓄積は、活性酸素の増加や神経への悪影響につながっています。キレーション療法は、点滴や内服によって積極的に有害物質を除去するもので、EDTAやDMPSによる点滴療法、そしてDMSAやDMPSによる内服治療があります。

EDTAキレーション

鉛中毒の患者にEDTAキレーションを行ったところ、狭心症の症状が改善したという発見から研究がはじめられ、虚血性心疾患や閉塞性動脈硬化症への効果、狭心症や間欠性跛行などの自覚症状・心機能・脳血流・血管年齢(PWV)などへの改善効果が報告されている療法です。他にも、パーキンソン病やアルツハイマー病といった神経変性疾患、加齢黄斑変性症、強皮症、乾癬などに適応があります。
主に動脈硬化の予防・治療を目的とするNa2-EDTA(=Mg-EDTA)、有害金属の排出を目的としたCa-EDTAがあります。有害金属を除去することにより酸化ストレスが軽減すると考えられており、フリーラジカルによるしみやしわなどのダメージにも効果が期待できます。
なお、アメリカでは年間約80万件のキレーション療法が行われており、重篤な副作用の報告はありません。

EDTA点滴によるキレーション療法

EDTAをビタミン剤とともに点滴します。
点滴の所要時間は90分で、頻度は基本的に週1度ですが、状態により週2度受けていただくケースもあります。
なお、副作用を防ぎ、キレーション効果を高めるためにビタミンやミネラルのサプリメント内服を行います。

10回の点滴を受けた3ヶ月後に効果判定を行います。
Ca-EDTAでは、尿誘発試験により重金属の排出状況を判定し、Na2-EDTAでは、血液検査、血圧脈波検査、頸動脈エコーなどで動脈硬化の状態を評価します。

6ヶ月後にまた評価判定を行います。評価方法は3ヶ月目と同様です。
有害物質の量が順調に減っていたら、月1~2回の点滴で状態を維持していきます。
まだ十分ではない場合には、3ヶ月ごとに評価判定を行いながら何クールか続けていきます。

高濃度ビタミンC点滴療法

大量のビタミンCを点滴投与して、がん細胞だけを死滅させる治療法で、副作用がほとんどないのが特徴です。大量のビタミンCが血液中や細胞周囲で大量の過酸化水素を発生させますが、正常な細胞では酵素がそれを無毒化します。ところが、がん細胞には過酸化水素を分解する酵素が少ないので細胞が障害を受けて死滅します。高濃度ビタミン療法は、G6PD欠損症や高度の腎不全、活動型の心不全がある場合には受けられませんし、あくまでも標準治療を優先し、それを補助する治療法です。